大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和24(れ)1392 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人難波貞夫上告趣意について。

所論は、贓物故買罪においては知情の点は、犯罪の違法性を裏付ける唯一の要素

であ核心をなすものであり唯一無二の重要なものであるから、知情の点については

被告人の自白の外に補強証拠が必要だと主張している。しかしながら、憲法三八条

三項において被告人本人の自白に補強証拠を必要としている趣旨は、被告人の主観

的な犯罪自認の供述があつても、それが客観的に犯罪が全然実在せず全く架空な場

合があり得るのであるから、大体主として客観的事実の実在については補強証拠に

よつて確実性を担保することを必要としたものと解せられる。そして、被告人の自

白と補強証拠と相待つて全体として犯罪構成要件たる事実を認定し得られる以上、

必ずしも被告人の自白の各部分について一々補強証拠を要するものではない(昭和

二三年(れ)第七七号、同二四年五月一八日大法廷判決、判例第三巻六号七三四頁。)

それ故、本件において原判決が、知情の点を検事聴取書中の被告の自白により、他

の犯罪構成要件を他の証拠により認め得るものとし、相待つて犯罪事実を認定した

のは違法ではない。されば、論旨は理由なきものである。

よつて旧刑訴四四六条に従い主文のとおり判決する。

この判決は裁判官全員の一致した意見である。

検察官 長部謹吾関与

昭和二四年一二月一五日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 真 野 毅

裁判官 沢 田 竹 治 郎

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裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

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